パナソニックの滋賀県草津市にある「共存の森」が環境省から「自然共生サイト」に認定された。この認定は、生物多様性の価値を有し、その保全が図られている区域を国が認定するものである。
「共存の森」は、パナソニックが冷蔵庫やエアコン、燃料電池などの開発・生産を行う草津拠点の一角に設けた緑地で、地域の生物多様性への貢献と景観保全を目的に2011年10月から整備を開始した。エコロジカル・ネットワーク構想を掲げ、周辺の緑地や水辺とつながりながら生きものの生息空間の確保を目指している。
約1万3000平方メートルの敷地には水辺や草地、樹林があり、周辺地域の里山モデルとして機能している。専門家のモニタリングにより里山環境の再生状況を定量的に把握しながら、社員による指標生物を用いた緑地管理、特定外来生物などの監視、地域の植生に応じた苗木の育成や植樹などの保全活動を行っている。
この認定により、パナソニックの地域への貢献と環境保全への取り組みが国からも評価された形となる。同社は今後も「共存の森」を通じて、地域の自然との共生を推進し、生物多様性の保全に努めていく方針だ。