AWS障害で浮き彫り、クラウド依存の「もろさ」と企業の危機意識

米アマゾンが展開するクラウドサービス「AWS(Amazon Web Services)」で20日、大規模な障害が発生した。世界最大級のウェブサイトが次々とアクセス不能に陥り、デジタル社会の脆弱性が改めて浮き彫りとなった。

アマゾンの発表によれば、同日夜までに障害は解消されたものの、この事態を受けて企業のクラウド依存に警鐘を鳴らす声が相次いでいる。IT業界関係者からは「クラウドサービスへの過度な依存は、まさに玉子を一つのカゴに全て入れるようなもの」との指摘が出ている。

今回の障害を受けて実施された緊急アンケートでは、約7割の回答者が「定期的なバックアップ」を重要な対策として挙げた。一方で、複数のクラウドサービスの利用を支持する声は11.3%に留まり、コスト面での課題が浮き彫りとなった格好だ。

SNS上では「自社サーバーの維持が困難な中小企業にとって、クラウドは避けられない選択」「障害対策の予算確保が経営課題」といった現実的な課題を指摘する声が目立つ。

IT評論家の間では、今後は「マルチクラウド」と呼ばれる複数のクラウドサービスを組み合わせる戦略が主流になるとの見方が強まっている。ただし、システム構成が複雑化するリスクも指摘されており、企業にとって適切なバランスの見極めが求められる状況だ。

取材では、アサヒビールの事件後、クラウドサービスの冗長化やバックアップ体制の見直しが急ピッチで進められているという。こうした動きは、デジタル化が加速する現代社会における事業継続性の確保という観点から、今後さらに広がりを見せる可能性が高い。

文/進藤昭仁

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