GMOインターネットグループのGMO NIKKO株式会社は24日、生成AI上の誤情報や不適切表現による風評リスクを検知し、是正まで支援するサービスの提供を開始した。生成AIによる風評対策サービスとしては国内初(同社調べ、2025年12月時点)としている。
同サービスは、同社が展開する「GMO AI最適化ブースト」の新メニューとして位置付けられる。ChatGPT、Gemini、Claude、Grok、Google AI Overviewsなど、生成AIの回答内に現れる企業名・サービス名に関する記述を対象に、誤情報や事実誤認の恐れ、古い情報の“最新扱い”、ネガティブ情報の過度な強調、ブランド毀損につながる表現の有無などを収集・分析し、AIモデル別・トピック別・深刻度別に可視化するという。
特徴は「検知」だけでなく「是正」までを支援範囲に含める点である。生成AIが回答の根拠として参照・引用している情報源を特定し、情報源としての適切性、情報の鮮度、文脈やニュアンスの歪みの有無をチェックする。誤情報や過度なネガティブ表現が確認された場合は、GMOブランドセキュリティ株式会社や協力企業と連携し、オウンドメディア上の情報整理・更新・構造改善、FAQや商品説明、プレスリリースの最適化、第三者サイトやレビューサイトとの情報整合の確保、必要に応じたAIサービス提供事業者への問い合わせ・訂正依頼の検討支援などを一気通貫で行うとしている。

背景には、検索行動の一部が生成AIの回答確認へ移行しつつあることがある。企業にとっては、生成AIの回答に自社情報が正確に反映されるかどうかが、認知や比較検討に影響し得る一方、回答内容の計測が難しいことや、誤情報を参照されるリスクへの対処が追いついていないことが課題になっていると同社は説明する。国内では、生成AIの回答内容をブランドセーフティの観点で管理する仕組みが十分に整備されていないとの問題意識も示した。
また「GMO AI最適化ブースト」は、生成AI最適化を指す複数の概念(AIO、LLMO、GEO、AEO)を統合的に捉え、「生成AI時代における企業情報の戦略的コントロールと可視性の最適化」を目的とするソリューションだとしている。料金は個別見積もりで、詳細は問い合わせとしている。今後は、AI検索時代のブランドセーフティとマーケティングを統合的に支援するサービスへ進化させる方針である。

