小売業界におけるデジタルシフトをサポートするため、株式会社サイバーエージェントDXは、生成AIを活用したPOSデータ分析ツール「AI POS(エーアイポス)」の提供を開始した。同社は、サイバーエージェントのグループ子会社として2021年に設立され、企業のデジタル変革(DX)支援サービスを提供している。
生成AIでPOSデータを自動分析
「AI POS」は、株式会社サイバーエージェントの研究開発組織「AI Lab」と連携して開発されたツール。POSデータを生成AI技術で処理し、視覚的なレポートとして自動的に出力する仕組みが特徴。
従来は担当者が手動で週次・月次データを抽出し分析していたが、このツールは必要なタイミングで自動的にレポートを生成するため、大幅な業務改善が期待できる。レポートはメールやSlack、Teamsなどを通じて直接ユーザーに届けられるため、複雑なシステム操作を行う必要がないとのこと。
また、ツールには大規模言語モデル(LLM)を活用したチャット機能も搭載。ユーザーは「先月の売上が増加した理由は?」などの質問を入力するだけで、関連データに基づいた分析結果を即座に把握できる。店舗の店長には店舗単位の売上傾向、商品担当者には各商品に関する詳細データが自動で表示されるなど、利用者の職責やニーズに応じた個別の分析情報が提供される点も大きな特長といえるだろう。
「AI POS」には今後、リテールメディアの効果測定機能も追加予定であり、広告キャンペーンの成果を売上データと連動させ、投資対効果(ROI)を詳細に分析することができる。
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