note株式会社は、経済産業省および新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施する生成AI開発推進プロジェクト「GENIAC」に採択されたと発表した。本事業を通じて、AI時代における公正なコンテンツ流通と、作り手に対価が還元される新しいエコシステムの実現を目指す。

本事業では、RAG(検索拡張生成)技術を活用し、出版社、学術団体、ウェブメディア等が保有する高品質なコンテンツを、AIが回答生成時に参照できるデータベースとして構築する。これにより生成AIサービスは情報の正確性を飛躍的に高めることが可能となり、コンテンツ権利者側もAIによる参照履歴に基づいた公正な対価還元を受けられるようになる。
事業期間は1年、予算は15億円以内で実施される。延長が認められた場合は最長2027年12月まで、予算上限20億円以内への引き上げも可能だ。株式会社KADOKAWA、株式会社ダイヤモンド社、一般社団法人学術著作権協会など複数の関係団体と協力して推進していく。
スタート時のコンテンツは「ニュース」「辞書」「実用書」「新書」「経済ビジネス」「マネー投資」などのファクト情報に限定し、フィクション等の領域は対象外となる。
経済産業省AI産業戦略室長の渡辺琢也氏は「高品質なコンテンツが安心してAIに活用される環境を整備することが重要」と述べ、note代表取締役CEOの加藤貞顕氏は「クリエイター、メディア企業、AI事業者、経産省、NEDOと協力して、エコシステムづくりに取り組んでいきたい」とコメントしている。

