東京大学は、2027年に迎える創立150周年に向け、卒業生との関係強化を本格化させる。第一弾として「卒業生の東京大学ガイドブック」を創刊し、東京大学オンラインコミュニティ「TFT」登録者のうち、住所が判明している卒業生・修了者約6万名に向けて3月中旬に発送する。

このガイドブックは、卒業生・修了者が利用できる大学施設やオンラインサービスの紹介をはじめ、現在の大学の状況、歴史、150周年記念事業、寄付の意義、同窓会活動などを網羅した内容となっている。大学が卒業生・修了者に向けてガイドブックを一斉発送するのは今回が初の試みである。
東京大学と卒業生のつながり強化へ
東京大学は2021年9月に基本方針「UTokyo Compass」を発表し、「対話が創造する未来」という理念のもと、卒業生とのコミュニケーション強化を掲げている。現在、推計20万人の卒業生・修了者が国内外で活動しており、今回のガイドブック送付をきっかけに、より緊密なネットワーク構築を進める考えだ。
「TFT」は、東京大学が運営する卒業生向けのオンラインコミュニティで、現在約8万人が登録。登録者は無料で利用でき、大学とのつながりを深める機会を得ることができる。ガイドブックを希望する卒業生は「TFT」に登録することで入手可能となる。
150周年を迎えるにあたり、東京大学は今後も卒業生との関係を強化し、多様なネットワークを構築することで、社会との結びつきをより強固なものとする方針である。