NECとアイシン、生成AI×デジタルヒューマン「NEC Personal Consultant」開発を開始

NECとアイシンが共同開発

日本電気株式会社(NEC)と株式会社アイシンは、生成AIとデジタルヒューマン技術を組み合わせたパートナーAIシステム「NEC Personal Consultant」の提供に向けた開発を開始した。2023年12月から金融業界向けにサービスを提供し、今後は適用分野を広げていく予定である。

デジタル化の進展に伴い、デジタルサービスを活用できない層が一定数存在していることが社会的課題となっている。特に、高齢者や外国人などITリテラシーが低い人々が、その恩恵を享受できずに取り残されている現状がある。また、情報過多によりデジタルサービスの利用を諦める顧客層も増加している。このような状況を踏まえ、NECは誰もがテクノロジーを活用できる社会の実現を目指し、「NEC Personal Consultant」の開発を進めている。

個々の顧客に寄り添う応答を実現

「NEC Personal Consultant」は、NECの生成AIと生体認証技術を活用し、顧客一人ひとりに適した情報を提供するシステムである。NECの生成AIフレームワークを基に、業務や利用シーンに応じた最適な大規模言語モデル(LLM)を活用し、業種や業務に特化した高度な応答を実現する。また、NECの「Bio-IDiom」と呼ばれる生体認証技術を使い、正確な本人確認を行いながら、対話を通じてユーザーの状況やニーズを把握する。これにより、顧客にとって最適なサービスを提供することが可能になる。

さらに、アイシンが開発したマルチモーダル対話エージェントを組み合わせることで、ユーザーの表情や声色などの非言語的な情報も解析し、共感的な対話を実現する。この技術により、AIが人間らしい対応を行うことで、ユーザーはより自然で安心感のあるコミュニケーションを体験することができる。

多様な業界への適用を視野に

当初は金融業界向けに提供されるが、今後はホテル、リテール、交通、不動産など、さまざまな業界での利用が見込まれているようだ。NECは、このシステムを通じてデジタルヒューマン技術の活用領域を広げ、誰もがテクノロジーの恩恵を受けられる社会の実現を目指している。

また、NECはデジタルヒューマンの倫理やガバナンスのあり方についても提言を行う予定である。将来的にはマイナンバーカードを活用した認証技術の導入も検討しており、さらなるサービスの拡大も期待されている。今後も最先端技術を用いた新しいビジネスモデルの提案を通じて、社会課題の解決に向けた取り組みを進めていく方針である。

関連記事

最新ニュース記事

  1. 利用者ニーズに応え「トランプ政権チャンネル」開設 SmartNewsが国際情報を強化

  2. 三菱自動車、仮想空間で新たなカーライフ体験を提供 Z世代に向け「MILAND」配信開始

  3. LINEヤフーが「LINE公的個人認証サービス(JPKI)」を開始

  4. 老朽化する社会インフラに挑む「日本インフラ再生計画」始動 リライフメンテホールディングス、平世美装、infrat3社

  5. N高グループ、1万人規模のAI入学式を開催へ

  6. 北陸新幹線の福井県開業から1年、観光客増加率は全国トップに! 一方で課題も浮き彫りに「二次交通が弱いという声も」

  7. 【50代の本音】ひとり時間が心地いい理由とは?

  8. 最新食習慣「油を食べてより健康に」 「オイルファースト」と「ロカボ」で実現する健康・ダイエットの新常識

  9. セルフグルーミング市場が活況 ジレット初のボディ用カミソリ登場で加速する“快適シェービング”競争

  10. 「Be Smart Tokyo」報告会開催!育児支援から視覚障がい者ナビまで、最新スマートサービスが集結

365AIニュースセンター最新記事

  1. 不登校からの復学へ!お子様の心を動かす7つのきっかけ

  2. 入学できないことも?「フリースクール入学拒否問題」の現実とその対処法

  3. フリースクール中学校・通信制高校生の卒業後の進路:進学以外の就職という選択肢

  4. 中学生の不登校、30万人突破 – 教育現場の危機と新たな希望

  5. 【専門家が伝える】不登校のお子様を持つ親御様の「心の荷」を軽くする5つのヒント

  6. 不登校脱出への道?フリースクールの魅力と注意点-親子で考える新たな一歩-

  7. Amazonが「プライムデー夏祭り」を六本木で開催!

  8. 甘いとうもろこしとフライドチキンの絶妙コンビ。夏限定!「もろこしチーズバーガー」新登場