株式会社ノジマは11月11日、取締役会において、特別目的会社を通じてVAIO株式会社および同社株式を保有するVJホールディングス3株式会社(以下「VJHD3」)の株式取得を決定したことを発表した。この契約により、ノジマはVAIOの発行済株式の約93%を保有し、VAIOを子会社化する。
今回の株式取得は、ノジマが管理する特別目的会社を通じて実施される。現金を対価に、VAIOの株式約1.6%に相当する5,000株と、VJHD3が保有するVAIO株式約91.4%を取得することで合意した。この結果、ノジマは直接または間接的にVAIOの発行済株式の大部分を保有することとなる。
ノジマはこれまで、家電販売や通信、金融分野など幅広い事業を展開してきた。一方のVAIOは、国内外でPC事業を中心に展開し、製造から販売、アフターサービスまでを一貫して提供する体制を強みとしている。また、法人向け事業にも力を注ぎ、成長を続けている。
ノジマは株式取得後も、VAIOの独立性を尊重した運営を継続するとしている。同時に、両社の強みを生かしたシナジー創出に注力する考えだ。ノジマの安定した財務基盤を活用し、VAIOのブランド力や高品質な製品をさらに強化。国内外の顧客基盤を拡大する方針だ。
今回の買収は、国内唯一の純国産PCメーカーとしてのVAIOの地位を強化する狙いがある。ノジマは「デジタル一番星」の理念のもと、IT・デジタル関連商品を通じて顧客の生活を豊かにすることを目指している。ノジマによるサポートの下、VAIOの新たな成長が期待される。