株式会社カブ&ピースは、2025年1月20日正午より、でんき・ガス・モバイル・ひかり・ウォーター・ふるさと納税の全サービスにおける新規申し込み受付を再開すると発表しました。
同社の「カブアンド」は、サービス利用者が利用料金に応じてカブ&ピース社の未公開株を受け取ることができる日本初のサービス。電気、ガス、モバイルデータ通信、インターネット通信、ウォーターサーバー、ふるさと納税の6つのサービスを提供し、利用者は利用料金に応じた株引換券を受け取ることができます。株引換券は1枚1円として株と交換可能で、交換しない場合はサービスの割引券として利用できます。
同社は「目指せ、国民総株主」をテーマに掲げ、日本国内における株式投資家を増やし、日本経済の活性化を目指しています。ポイントではなく株式を提供することで、顧客を株主として迎え入れ、会社の成長や上場を共に目指すという新たなビジネスモデルを展開中。
今回の新規申し込み受付再開は、2024年内の会員登録状況やサービス需要動向を分析した結果、今後のプロモーションやキャンペーンの調整により、予定している株式発行数の範囲内で株式発行をコントロールできる見通しが立ったためとしています。また、電気やガスの利用実績や2024年末のふるさと納税の需要も当初の想定範囲内であったことから、受付再開に至ったと説明しています。
専門家の間でも、このビジネスモデルに対する評価は分かれています。ある経済アナリストは、「顧客を株主として取り込むことで、企業と顧客の関係性を強化し、長期的な成長を促進する可能性がある」と指摘しています。一方で、金融ジャーナリストは、「未公開株の価値は不確実性が高く、一般消費者がリスクを十分に理解しているか疑問が残る」との懸念を示しています。
企業への影響としては、サービス利用者が株主となることで、顧客のロイヤリティ向上や口コミ効果による新規顧客獲得が期待できますが、未公開株の発行に伴う法的・財務的な課題や、株主数の増加によるガバナンスの複雑化など、解決すべき課題も存在します。
今後の同社の動向やサービスの展開に注目が集まります。
ライター 新藤くにみつ
ベンチャー企業を中心に取材を行い、これから注目されるであろうビジネスやサービスに関する情報をタイムリーにお届け。新しいアイデアや成長の種を見つけ、社会へとつなげる架け橋となれるよう、日々取材活動を展開中!