声優事務所の青二プロダクションとAI音声技術会社のCoeFontが、人気声優の声を世界中に広める新しい取り組みを始めた。両社は協力して、声優の声をAI技術で多言語化し、海外での活用を目指すことに。
人気声優の声が英語や中国語に!?
この取り組みでは、野沢雅子や銀河万丈など、青二プロダクションに所属する10名の声優の声が対象となる。彼らの日本語の声を、CoeFontのAI技術を使って英語や中国語など、様々な言語に変換するのだ。
変換された声は、主に以下のような場所で使われる予定。
- スマートフォンの音声アシスタント
- 案内ロボット
- 医療機器の音声ガイド
例えば、外国人観光客が日本の駅で案内ロボットに話しかけたとき、人気声優の声で英語や中国語の案内が聞けるかもしれない。これにより、日本の声優の魅力を世界中の人々に知ってもらう機会が増えるのだ。
AIと声優の共存を目指して
しかし、この取り組みには気をつけるべき点もある。それは、声優の「演技」の部分にAIを使わないということ。アニメやゲーム、映画の吹き替えなど、声優の演技が必要な仕事では、今まで通り人間の声優が担当する。
青二プロダクションの竹内健次郎社長は、「AIは人間をサポートするための道具です。声優の魅力を世界中のファンに届けるために活用していきます」と語る。また、CoeFontの早川尚吾社長は、「日本の声優さんの声の魅力は世界トップクラス。その魅力を世界に広められれば嬉しいです」とコメント。
この新しい取り組みが、日本の声優文化を世界に広める機会となるか、今後の展開に注目が集まる。