OpenAIが6月10日、次世代推論モデル「o3」の利用価格を従来比80%引き下げると発表した。新価格は入力トークン100万回あたり2ドル、出力トークンが8ドルとなり、開発者や企業にとって利用しやすい水準となった。
今回の価格改定は、Googleの「Gemini 2.5 Pro」やAnthropicの「Claude Opus 4」など、高性能モデルを展開する他社との競争に対応したもの。OpenAIのサム・アルトマンCEOは、「価格を80%引き下げたことで、より多くの人々がo3を使って驚くような成果を出すことを期待している」とSNSで意欲を示した。
o3モデルは、複雑なコーディング、数学的推論、科学的分析、視覚処理といった高度なタスクにおいて、従来モデルを凌駕する性能を発揮。エラー率の低減や応答の信頼性向上により、研究機関やエンジニアから高い信頼を得ている。
価格が大幅に下がったことで、スタートアップや教育機関、中小企業にとっても導入のハードルが低くなった。AI活用の裾野が一気に広がることが見込まれ、技術革新のスピードに拍車がかかる。
同じ日、同社の最新推論型AIモデル「o3-pro」も正式にリリースした。