厚生労働省は令和7年度「テレワークの労務管理等に関する総合実態調査」の結果を公表した。調査を受託した一般社団法人日本テレワーク協会が2026年4月14日にリリースした内容によると、在宅勤務を導入している企業のうち57.3%が「今後も維持または拡大したい」と回答し、テレワークが働き方として定着しつつある実態が明らかになった。
在宅勤務の導入率は全国平均22.9%で、令和2年度の同調査(19.4%)から増加した。従業員1,000人以上の大企業では75.1%と4社に3社がテレワークを導入しており、大企業を中心に制度としての定着が進んでいる。
労働時間への影響については、オフィス勤務と比較してテレワーク時の法定時間外労働が「多い・やや多い」と回答した企業は5.2%にとどまった一方、「少ない・やや少ない」と回答した企業は48.5%に上り、テレワークが残業時間の増加につながるという懸念を否定する結果となった。
課題としては「テレワークできる業務が限られている(56.7%)」「コミュニケーションが取りづらい(30.7%)」「テレワークできない従業員との不公平感(29.7%)」が上位を占めた。中小企業や製造業・建設業・運輸業・医療福祉といった業種での課題が特に顕著であり、業種・職種間の適用格差が依然として残る。
日本テレワーク協会の主席研究員・吉田英樹氏は、テレワークが感染症対策にとどまらず、育児・介護との両立やWell-being向上、人材確保・生産性向上といった経営の質に関わる効果をもたらすと指摘。中長期的視点から「働き方そのもの」を見直す契機として、テレワークを改めて位置付けることの重要性を強調した。

