想定外の需要でサービス一時停止 カブ&ピースの狙いは何?

前澤友作が立ち上げた株式会社カブ&ピースは、2024年12月31日23時59分をもって、でんき・ガス・モバイル・ひかり・ウォーター・ふるさと納税の全サービスにおける新規申し込み受付を一時的に停止すると発表した。同社は、サービス利用者に未公開株を提供する「カブアンド」を展開しており、想定を上回る申し込みにより、第1期募集の株式発行予定数(上限6億株)が需要に対して不足する恐れがあることなどを理由としている。既存ユーザーや年内に申し込む予定のユーザーへのサービス提供や株引換券の付与は予定どおり進めるとしている。

カブアンドは、電気、ガス、モバイル通信、インターネット回線、ウォーターサーバー、ふるさと納税などのサービス利用料金に応じて、同社の未公開株と交換できる電子チケット「株引換券」を付与するという、日本初の試みで、サービス開始から20日間で100万会員を突破するなど、注目を集めている。

しかし、特にモバイル通信サービス「KABU&モバイル」では、申し込みが殺到した影響で、SIMカードの配送遅延や回線切り替え時の不具合が発生し、ユーザーから批判の声が相次いだ。これを受け、同社は12月1日に乗り換え前のキャリアで12月分の利用料金が発生してしまう人に別途補償を行う旨を発表し、公式サイト上にFAQを掲載するなどの対応を行った。

SNS上では、「締切告知して駆け込み需要を狙うやり方」「6億株の配布に本当に近づいているんだろうか。年明けも追加受付、追加受付で年中閉店セール状態にするつもりなのだろうか」「情報弱者を集めているとしか思えない」といった批判的な意見が多く見られる。また、「この人の注目を浴びる能力はホントスゴいな。庶民は何だかわからないけど食いつく」と、前澤友作氏の影響力に言及する声もある。一方で、「こんなややこしくて怪しいサービスに応募しようとは思わない」と、サービス自体への不信感を示すコメントも散見される。

当初から想定されていたが、カブアンドのサービスに対する期待と不安が交錯している状況だ。特に、未公開株の付与という新しい試みに対する理解不足や、サービス開始直後の不具合対応への不満が、ユーザーの不信感を増幅させているのではないだろうか。

カブ&ピースの新規申し込み受付一時停止は、想定を上回る需要に対応するための措置であるとされているが、サービス開始直後の不具合や、未公開株付与という新しい試みに対する理解不足が、ユーザーの不信感を招いているように思われる。同社は、今後の申し込み受付再開時期や方針について、2025年1月上旬に公式サイトやSNSなどを通じて改めて知らせるとしている。注目されるサービスだけに、ユーザーの信頼を回復するためには、透明性のある情報提供と、迅速かつ適切な対応が求められるのではないだろうか。

執筆 / 菅原後周

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