株式会社メルカリは7月1日、取引トラブル発生時に購入代金や販売利益を全額補償する「全額補償サポートプログラム」を開始した。あわせて、取引時の注意点や不正対策をまとめた「安心・安全ポータルサイト」も公開した。背景には、不正利用排除と利用者救済を掲げる5月発表の新方針がある。

メルカリが7月1日より開始した全額補償サポートプログラムは、取引トラブルの際に当事者間で解決が難しい場合、条件を満たせば購入代金や販売利益を上限なしで補償する仕組みである。対象となるのは、アプリでの本人確認やメルカリ便利用、取引ガイドライン遵守など5つの条件を満たした場合で、追加料金は不要となる。
背景には、月間2,300万人が利用する国内最大級のマーケットプレイスで、「届いた商品が説明と違う」「破損していた」といったトラブルが一定数存在する現状がある。メルカリはこれまで24時間365日の監視体制やパスキー導入など対策を重ねてきたが、より迅速かつ確実にユーザーを守る必要があると判断した。
公開された「安心・安全ポータルサイト」では、安全取引ガイドや詐欺手口、トラブル時対応、補償申請方法などを一元的に掲載。利用者は取引前からトラブル発生時まで、必要な情報をすぐに確認できる設計となる。
今後も不正利用状況や取り組み成果を可視化する透明性レポートを8月に公開予定である。メルカリは「あらゆる価値を循環させ、あらゆる人の可能性を広げる」というミッションのもと、誰もが安心して利用できるマーケットプレイスの実現を目指す方針。