三井住友銀行(SMBC)が、気候変動対策の一環として、日本総合研究所と協力し農産物の温室効果ガス(GHG)排出量を計測し可視化するプロジェクト「Sustana-Agri(仮称)」の実証事業を発表しました。
世界的な気候変動に対処するため、日本政府は2050年までに温室効果ガスの排出ゼロを目指し、農林水産業のCO2排出ゼロ化を計画しています。SMBCは、企業のGHG排出量を可視化するクラウドサービス「Sustana(サスタナ)」を提供しており、このサービスの一環として「Sustana-Agri」の事業化を進めています。
「Sustana-Agri」は、農業分野でのGHG排出量削減の取り組みを評価し、環境への付加価値を向上させることを目指しています。具体的には、農産物の生産履歴データをもとに、GHG排出量を農産物ごとに計測・可視化し、食品企業や小売業者に提供。これにより、原材料調達におけるGHG排出量を正確に算定でき、農産物生産者の環境への貢献を適切に評価できるとのこと。
実証事業では、複数の産地の米が対象となり、食品企業や産地と協力してGHG排出量の計測・可視化を行い、SMBCは関係者からのフィードバックを受けながら「Sustana-Agri」の機能向上と追加機能の検討を進める予定とのこと。これにより、持続可能な農業の実現と、環境負荷の低減が推進されるようです。