株式会社アデランスは、2月19日、都内にて新商品発表会を開催し、インナーブランド「Rafra Lunica(ラフラ ルニカ)」のローンチを発表した。乳がん患者に寄り添うインナー「片胸用ブラ」と「前開きブラ」の2種類を発売する。

今回発表された商品はいずれも2024年に乳がんを発症し、右乳房の全摘出手術を受けたタレント・梅宮アンナ氏と共同開発したもの。アデランスは医療用ウィッグや病院内ヘアサロンを通じてがん患者の外見ケアを支援しており、これまでの知見を活かした製品づくりを目指した。

今回の乳がん患者向けブラジャーの開発について、発表会に出席した同社医療事業部の渡部瑚乃美氏は「2023年に新たに乳がんと診断された患者数は約10万2,000人で、女性の部位別患者数では最多。治療中や手術後のQOL向上の重要性も一層高まっている」と背景を説明。「術後の心身への負担をいたわり、入院中から退院後まで着用できるやさしいフィット感」にこだわって開発したという。

「片胸用ブラ」は、切除していない方の胸をカバーすることを目的とした商品で、切除した側は術後に傷口をガーゼで保護するため布がない仕様。ホックの場所は真横ではなく少し手前に設定し、横になったときにも痛くならないように配慮されている。

一方の「前開きブラ」は、前側にスナップボタンを配置しているため、腕を後ろに回しにくい方や授乳中の方にも対応する。
術後は肌が刺激に敏感になりやすいことから、両商品ともに肌触りを特に重視。なめらかな肌触りのバンブーレーヨンを全面に使用し、全方向にストレッチ性を持たせ、アンダーにリブを広めに設定したずれにくい設計で、取り外し可能な丸パッドも取り入れた。
「片胸用ブラ」の開発に携わった梅宮は「手術後は痛くないという人もいますが、私は切除した方の胸に痛みを感じていて、傷口に当たらないような下着を探しましたが日本にはなかった。手術をしていない方の胸は支えなければいけないので、下着をつけたかった」と術後のストレスを明かし、その思いが今回の商品開発のきっかけとなったと話す。

そうした経験をもとに「柔らかい生地とホックの場所はこだわりました。たった一人でいいから、『こういう商品を作ってくれてありがとう』と思ってくれたら」と商品に込めた思いを明かした。
展示会企画室 室長 伊藤あおい氏は「片胸用のインナーは希少」だとインナーの実情を明かし、梅宮は「今まで日本には無かったので、どうしても作って欲しかったです。すでにあるものを作るのでは意味がなく、無いものを作っていくことが大事」とものづくりへの思いも伝えた。
両商品は病院内ヘアサロン「こもれび」とアデランス外見ケアショップ「アデランスマイリー」にて2月23日(月)より発売。医療事業部リーダー早川隆義氏は「今後は、病院内のコンビニなどに販路を広げたい。また、これを皮切りに第2弾、3弾とリニューアルを重ねていければ」と展望を語った。

