2024年4月から5月にかけて、「愛犬のこころ・もっと探求プロジェクト」が実施された。これは、スペクトラム ブランズ ジャパン株式会社(神奈川県横浜市)と株式会社ラングレス(東京都墨田区)が共同で行った研究である。
プロジェクトの概要
このプロジェクトでは、噛む行動が犬の感情に与える影響を調査した。使用されたデバイスは、犬の感情を読み取る「イヌパシー」。
30組の飼い主と愛犬が参加し、日常生活の中で愛犬の幸福感とストレスの変化を測定した。具体的には、以下の3つのシチュエーションで犬の感情変化を観察。
・好物のおやつを与えた時
・飼い主とおもちゃで遊んでいる時
・長時間楽しめる牛皮ガムを与えた時
研究成果のポイント
研究結果から、噛む行動が犬の感情に与える影響が明らかになった。特に、牛皮ガムを噛んでいる時、犬は長時間にわたって幸福感を感じ、ストレスが軽減されることが確認された。また、以下の3つの点が注目された。
幸福度の向上
牛皮ガムを噛むことで、犬は他のシチュエーションよりも高い幸福度を示した。牛皮ガムは、瞬間的な幸福感と持続的な幸福感の両方をもたらし、犬が噛んでいる間、安定した幸福感を感じ続けることが観察された。
集中力の向上
牛皮ガムを噛むことは、犬の集中力を高める効果もあった。何かに集中することは、余計なストレスを軽減するため、犬にとって有益である。
ストレスの軽減
飼い主とおもちゃで遊ぶことで、犬のストレスが最も低くなることも確認された。しかし、牛皮ガムを噛むことも、結果的にはストレス軽減に寄与していることがわかった。
研究結果レポート
「噛む」ことの重要性
今回の研究は、噛む行動が犬にとって本能的な欲求であり、その欲求を満たすことが犬の幸福につながることを示唆している。飼い主は、犬の噛む行動を抑制するのではなく、適切な噛むアイテムを提供することで、犬の幸福度を高めることができる。
「愛犬のこころ・もっと探求プロジェクト」は、愛犬の幸福感を高めるための方法として、噛む行動が有効であることを明らかにした。特に牛皮ガムは、犬に長時間の幸福感と集中力をもたらし、ストレス軽減にも効果がある。飼い主は、犬の本能を尊重し、適切な噛むアイテムを提供することで、愛犬の生活の質を向上させることができる。
今後も、このような研究が続けられ、飼い主である人間の目線だけでなく、人間と暮らす動物側の目線=愛犬自身の幸福度をさらに高める方法が見つかることが期待される。
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