神奈川県南足柄市では、市立小学校の昇降口を地元の木材を使用して木質化するユニークなプロジェクトが始動しています。この「みんなの森の会議」と称されるプロジェクトでは、市内全市立小学校5校が対象となり、小学生たち自身がデザインワークショップに参加し、木材製材見学や残材アートワーク作りなどを通じて、昇降口のリニューアルに積極的に関わっています。
南足柄市は、市域の約70%を森林が占め、スギやヒノキなどの人工林が多く存在します。このプロジェクトは、地元の木材を活用することで、市民が木に親しみを持ち、安らぎとぬくもりのある健康的で快適な公共空間を提供することを目的としています。さらに、循環型社会の構築や地球温暖化の防止、林業・木材産業の振興、森林整備などにも貢献することを意図しています。
プロジェクトのコンセプトは、昇降口をただの通過点ではなく、子どもたちと地域が繋がる場として再定義することにあります。これを実現するために、小学生たち、保護者、教員、地域住民が一緒になってデザインや活用方法について議論し、共同で空間を創出していきます。
この取り組みは、2024年4月2日(火)に市産材の伐倒と製材を見学する森ツアーを実施するなど、さまざまな活動を通じて進められています。参加する小学生たちは、南足柄の森林資源の有効活用や、自分たちのアイデンティティを考える機会を得ることができます。
【4月2日(火)森ツアー+製材所見学 イベントチラシ】
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南足柄市の取り組みは、地域資源を活用し、次世代のための持続可能な社会を目指す素晴らしい事例と言えるでしょう。今後も「みんなの森の会議」を通じて、子どもたちや地域住民が一体となって作り上げる昇降口が、南足柄市の新たな魅力として発信されていくことが期待されます。