参院選で、れいわ新選組の山本太郎代表が行った選挙活動が物議を醸している。同代表が「機動戦士Zガンダム」のキャラクターを模したコスプレで演説を行い、その様子をSNSに投稿したことで、著作権侵害の疑いが浮上している。
問題となった投稿は、比例代表で出馬している声優の岡本麻弥氏の応援演説の際に行われたもの。岡本氏は「機動戦士Zガンダム」でエマ・シーン役を演じたことで知られている。山本代表は作品名こそ明示していないものの、同作のキャラクター「クワトロ・バジーナ」を彷彿とさせる衣装で登場。ガンダムの背景が映える場所での撮影にもこだわりを見せていた。
この行為に対し、SNS上では「著作権を軽視している」「作品のファンとして許せない」といった批判が相次いだ。さらに事態を重く見た『ガンダム』シリーズの制作会社サンライズは、「弊社が認可したものではなく、特定の候補者を支持することはございません」との異例の声明を発表する事態となっている。
【2025年 第27回参議院議員選挙における選挙活動について】…
— ガンダムインフォ (@gundam_info) July 22, 2025

業界関係者によると、選挙活動での芸能人や声優の起用自体は一般的だが、彼らが関わった作品の無断使用は別問題との指摘がある。「知名度を利用したいのは理解できるが、権利者の許諾なく商業コンテンツを政治利用することは避けるべき」というのが共通見解だ。
SNS上では「れいわはないわ」というハッシュタグも登場し、支持者からも失望の声が上がっている。特にアニメファンからの反発は強く、「作品への敬意が感じられない」「政治家として著作権の基本も理解していないのか」といった厳しい意見が目立つ。
記事執筆時点で山本代表からの謝罪や投稿の削除は行われていない。選挙戦略の一環として話題性を狙った可能性も指摘されているが、企業イメージを損なう可能性のある政治利用については、より慎重な判断が求められそうだ。
投稿動画
文/進藤昭仁