本日ユニセフが発表した報告書「行動する時は今:アフリカの子どもたちに気候変動対応の焦点をあてるために(Time to Act: African children in the climate change spotlight)」によると、評価対象となったアフリカの49カ国中48カ国の子どもが、「気候変動による影響のリスクが高い」または「極めて高い状態にある」と分類されている。
この主要な地球規模の気候資金の中で子どもに対応した活動を支援しているのはたった2.4%だ。
子どもは気候変動の影響を最も受けやすい
報告書では、保健、栄養、水と衛生サービスの評価が低い国と、「子どもの気候危機指数」 が高い、または極めて高い国との間に強い相関関係があることが明らかになっており、こうした国々の子どもたちが気候変動の影響に対していかに脆弱であるかが浮き彫りになっている。
子どもはおとなよりも、気候や環境によるショックやストレスの影響に弱い。
洪水、干ばつ、暴風雨、熱波などの災害に耐え、生き延びる能力が身体的に劣り、鉛などの有害物質やその他の形態の汚染に対して生理学的に脆弱だ。
実質的にすべての国々が、必要不可欠なサービスの提供において大幅な進歩を遂げているにもかかわらず、「良質な保健・栄養サービスが十分に利用できないこと」、「安全な水と衛生設備・衛生環境が欠如していること」、「質の高い教育が十分に受けられないこと」、「貧困率が高いこと」などの、根強い課題によって子どもたちの脆弱性が高まっている。
ユニセフの活動
2022年に相次いで致命的な気候災害に見舞われたサヘル地域で、ユニセフとパートナーは、保健、栄養、水、教育、子どもの保護に関するサービスを含めた5分野にまたがる支援を提供。
コミュニティによってショックやストレスの影響を緩和し、残存するリスクを管理できるようにした。
2020年以来、このプログラムによって、少なくとも300万人の脆弱な立場にいる人々(うち270万人は子ども)が、特に気候変動によるショックやストレスの際に、必要不可欠なサービスを利用できるようになっている。