11月30日は「絵本の日」今、赤ちゃん絵本は「研究室」発が人気

11月30日は、記念日「絵本の日」。ここ数年、出版不況と言われているなか、右肩上がりを続けているのが「絵本市場」。そんな絵本市場の中で、最近注目されているのは、研究室発の「エビデンス絵本」です。

「エビデンス絵本」の火付け役となったのは、科学的な根拠や実験をベースに考えられた東京大学赤ちゃんラボ発(東京大学・開一夫研究室)の「もいもい」。現在、80万部突破の大人気シリーズ。そのヒットを受けて、エビデンス・心理学等に基づいた赤ちゃん絵本が続々登場しています。

そうしたなか、9月に発売、早々に重版が決まったのが『おかおをポン!』。こちらは、NTTグループの、NTTコミュニーケーション科学基礎研究所発の赤ちゃん絵本ということで話題になっています。子どもがよく使う感情語(すき、びっくり、かわいそう、など生活の中で気持ちを表す言葉)をもとに制作され、ページをめくるたびに表情が変化するというユニークな特長があります。

「おかおをポン!」は、画中の「おかお」を「ポン!」とタッチすると、わくわく、がっくり、びっくりなど、ページをめくるたびに表情が変化していくことがわかる絵本。赤ちゃんにも分かりやすい感情語のオノマトペと、鮮やかな色彩で表現されたおかおの表情は「自然と感情表現が身につくことも期待できそう」と読者から好評を得ています。

NTTの研究では、感情語を知ることは自分の気持ちを理解し、言葉で表現することに役立つということだけでなく、感情語をたくさん使う子どもほど相手の気持ちを考え行動できるようになるということも分かってきています。欧米ではこのような感情の研究を踏まえた絵本が多数出版されており、子どもの発達の支援となっているそうです。日本でも「心」をテーマにした絵本は増えていますが、0歳から親しめるものはまだ少ない状況です。そこで、赤ちゃんのうちから、感情を知り、感情を表す言葉に親しむ絵本があると良いのではないか、という想いから開発されました。作・絵は絵本作家のかしわらあきお、監修はNTTコミュニケーション科学基礎研究所が担当しています。

NTT印刷とNTTコミュニケーション科学基礎研究所では、今後も、子どもが楽しめる、感情を伝えるための家庭でも使いやすいツールを開発していく予定です。

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